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Author:越後屋
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 官能小説家越後屋と申します。SM変態小説を書いています。書いている本人も立派な変態です。それでもいいと言う方、よろしくお願いします。

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私は、作品の中だけでなく、現実でも緊縛を楽しんでいます。ここには、私の緊縛作品を掲載していきます。
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NHK金曜時代劇『慶次郎縁側日記』
 NHK金曜時代劇『慶次郎縁側日記』、来週が最終回だそうだ。

 最近、チョイモテおやじとか、チョイワルおやじとかがブームなんだそうだが、このドラマ、色っぽい中年親父の揃い踏みだ。原作者の北原亞以子さんの趣味かもしれないね。おやじ好きのご婦人方、せめて最終回だけでもチェックしてみてはいかが。

 先ず、主人公慶次郎役の高橋英樹。時代劇スターとして不動の位置を確立している重鎮なんだが、他の男優たちが胡散臭すぎて、一番真面目そうで大人しく見えてしまう。まあ、こういう可愛い中年ももてるのではないでしょうか。ちなみに、昨日の第九回、娘の敵の最期を見届けに現れるシーンの渋さはさすがに高橋英樹と見とれてしまった。立ち姿が美しい。年季の勝利だね。

 根岸の寮の飯炊き、佐七役の石橋蓮司。この人、脚本家清水邦夫、演出家蜷川幸雄のコンビで有名な劇団桜社の看板男優だったんですよね。調べてみると、桜社の前の現代人劇場から二人と組んでいた。他に蟹江敬三とか、緑魔子とか参加していて、いや、このころの演劇シーンは、熱いなあ。石橋蓮司、年を取ってからは人の良いおじさん役ばかりやっている感じだが、人のいいおじさんをやってもどこか胡散臭さが抜けないところが、この人の魅力だと思う。

 お手先、達吉役の遠藤憲一。石井隆監督の『花と蛇』『花と蛇2』でも重要な役を演じていた。まあ、雨上がり決死隊の宮迫に憂いと翳り、渋みを付けたらこういう感じになるのかなという顔付きの男優さん。抑えた演技と台詞回しで、人生の悲哀を滲みだす演技ができる人。

 お手先、吉次役の奥田瑛二。もし『夜の飼育』が映画化されることがあったら、調教師源次はぜひこの役者さんにお願いしたい。はぐれ者で、拗ね者で、でも絶対この人は優しい心根を持っているはずだと思わせる何かがある。若い頃はそんなにすごい役者さんだとは思っていなかったけど、年輪を重ねていく毎に味と深みが増してくる。奥田さん、源次、やってください。

 番外編。慶次郎の娘を犯して自殺に追いやるスケ込まし、常蔵役の若松武史、この人たしか、寺山修司の劇団、天井桟敷の役者さんだった。スターダム・システムを取っていなかった天井桟敷だったが、若松武史だけはいつもスター役者のオーラを発していた。渋い錆のある低音の台詞回しで、客席に顔を向ける時はいつも、「殺すぞ」「犯すぞ」という目つきで酷薄に笑っていた。寺山修司が死んで、天井桟敷も解散して、久しぶりにテレビで見た彼は、すっかり普通のおじさんになっていてがっかりした。とにかく、太ったしなあ。今回の若松武史も、全くオーラを感じませんでした。時の流れは、残酷だなあ。

 まあ、もう一度繰り返しますが、おじさま好みのご婦人方、『慶次郎縁側日記』の最終回、要チェックですよ。